皆様こんにちは、ひろはるです。
今回はS18シングル対戦にて、最終402位(R2010)&最終526位(R2002)を達成した構築の解説となります。
【使用構築】(レンタル有り)
【構築経緯】
SV初の伝説環境ということで、シーズン前半は事前評価の高かったコライドン黒馬バドレックスザシアン辺りを使っていましたが、当然メタられることが多く、環境が進むにつれて段々勝てなくなっていきました。なにか良い方法はないかと困っていたところ、「メタを越えられないならメタを張らせなければいいのではないか」ということに気付き、耐久型とアタッカー型で全く対処方法が異なるムゲンダイナに注目しました。受けループにアタッカームゲンダイナを採用すれば、さらに相手の誤解を招くことができると考え、構築の方向性が決定しました。
方向性さえ決まってしまえば、後は受けループっぽい見た目にすれば良いだけなので、クレベースラッキーヘイラッシャといったTHE受けのポケモンを採用しました。
しかし、アタッカーがムゲンダイナだけでは突破力が落ちてしまうため、環境上位(カミ、パオ、黒バドなど)に強い物理アタッカーとしてソウブレイズを採用しました。環境的にコライドン受けのもらいびしかいなかったため、意表を突けるくだけるよろい+つるぎのまいで全抜き性能を高めました。
ラスト1枠は、ボルチェン無効+じわれ無効の優秀な複合タイプに加え、幅広いポケモンに対して雑にTODを仕掛けられるグライオンを採用しました。
【単体解説】
<調整意図>
H:16n-1
HB:陽気パオのつらら落としを確定耐え
HD:臆病黒バドの眼鏡アスビを確定耐え
S:最速ガブリアス抜き
S:最速+1原種ガチグマ抜き抜き
<感想>
誇張抜きで全試合初手に置いていたポケモンです。受けループに偽装しているため、フルアタなのに挑発をされるなど、1ターンのアドバンテージを得られることが多く、初手から有利に試合を進めることができました。火力もさることながら素の耐久が高すぎるため、テラス込みでどんな攻撃も耐えられる点が勝率の安定に繋がりました。
フェアリーテラスは、グライオンと合わせてこだわりアイテムのミライドンを縛ったり、相手視点もらいびに見えるソウブレイズと合わせてコライドンの技選択を制限したりできる点を評価して採用しました。
技は一致高火力技のダイマックスほう、コンセプトのメテオビーム、ザシアンやドドゲザンなどへの打点としてだいもんじ(火炎放射だと絶妙に火力足りない)、黒バド対策のシャドーボールの4つで完結していると思います。
ムゲンダイナの強さは他にも、ルギアやホウオウなど浮いている耐久ポケモンにテラスを切らせる点(ヘイラッシャのじわれが通るようになる)や特性プレッシャーで素早さ判定できる点など、ここでは書き切れないくらいあり、使えば使うほど良いポケモンだと感じました。
ちなみに使っていたのは、剣盾の最後で配布された色違いムゲンダイナです✨
<調整意図>
H:8n+1(ポイヒ効率)
D:余り
S:ミラー等を意識して最速
<感想>
最初はHDで使っていましたが、自分より早い高火力ポケモンには結局やられてしまうため、ランドロスやカイリューなどの中速ポケモン達をまとめて抜けるよう最速で採用しました。これにより素早さ関係が明確になり、技選択が非常にやりやすくなったので変更して正解でした。
また地震ではなく挑発を採用することで、終盤増えていた受け対策のノーウェポンディンルー(ステロ、まきびし、眠る、ふきとばし)を完封でき、ゴチルゼルに対しても行動を制限することができて強かったです。
テラスタイプは暁ガチグマのハイパーボイスに少しでも抗うためと、原種ガチグマのくさわけで身代わりが壊れないようにするため鋼にしています。
本構築のコンセプトが「初手のムゲンダイナで荒らす」ことであるため、初手で得た数的有利を無理やりグライオンでTODに持っていく動きが単純かつ凶悪でした。
<調整意図>
H:16n+1(たべのこし効率)
B:11n
HD:臆病ハバタクカミの妖テラス眼鏡ムンフォを確定耐え
<感想>
セグカミラッシャの時代から全く同じ技構成・努力値・テラスタイプで使っているほど完成されたポケモン。積み技による強引な突破を拒否してくれるだけでなく、あくびによる対面操作やクッションとしての役割も果たしてくれました。環境的にはゴツメ型が流行していましたが、HP管理のしやすさと使い慣れている点を考慮してたべのこし型で採用しました。
じわれは適当に打って強い技ではありませんが、ほぼ負け確の状況から30%で勝ちを拾えるので、十分に採用する価値があると思います。これは余談ですが、レート2000直前で小さくなるバトン(6段階UP)に嵌められて絶望していた時もじわれを一発で当てて救ってくれました。
<調整意図>
HB特化
<感想>
見せポケ枠その1。
相手の構築がよほど物理に寄っているときや一撃技をとにかく拒否したいとき以外は選出しませんが、構築にいるだけでパオジアンのぜったいれいどを打たせにくくする効果がある(逆にクレベースがいないと打たれまくる)ため採用しました。
最初はヘビーボンバーの枠をつららおとしで使っていましたが、ボディプレ読みハバカミ引きにヘビーボンバーが刺さるため変更しました。
また頑丈という特性を盾に特殊ポケモン相手にも無理やり居座って対面突破することもできるため、状況によって柔軟に対応しました。
<調整意図>
BDぶっぱ
(元々シャドボ→ステロだったので、HPの4はCに振った方がいいかも)
<感想>
見せポケ枠その2。
ハピナスとの一番の違いはアイテムが固定されていることであり、それによって相手視点「とりあえずこだわりトリックしておけばいいか」となりますが、そういった特殊ポケモンにはそもそもラッキーを後投げしないので、ムゲンダイナで居座って返り討ちにすることが多かったです。
技構成は黒バドを意識してシャドボを採用しました。元々はステロでしたが、本構築はサイクル構築ではないため、ステロである重要性が低いと考え変更しました。テラスタイプは黒バドのサイコショックを意識して悪テラスです。
ラッキーを見て出てくる特殊ポケモンは何かしら対抗策があるはずなので、カモられないよう敢えて選出しませんでした。
<調整意図>
ASぶっぱ
<感想>
ムゲンダイナが苦手な黒バドやハバカミにはかげうちでスイープができ、物理相手には剣の舞+砕ける鎧でAS2段階UPの起点にできるなど、本構築の物理アタッカーに求める性能が詰まっているポケモンです。A実数値194からのタイプ一致ポルターガイストの威力は凄まじく、剣の舞を積めれば無振りコライドンをワンパンできる程の火力が出ます。本構築の見た目上、原種ガチグマを選出されることが多かったため、空元気のタイミングで上手く着地させ、地面技を起点に全抜き体制を整える動きが強かったです。
テラスタイプは黒バドのアストラルビットを透かして無償の1ターンが得られるようノーマルにしています。
ポルターガイストの技エフェクトは何度見ても外したかと思うので、この1ヶ月で寿命がかなり縮んだと思います。
【基本選出】
基本的に初手はムゲンダイナを選出し、裏2体は相手の構築に合わせて選出します。
vsコライドン
++
ハバタクカミと同居していることが多いため、ヘイラッシャをクッションにアタッカー2体で攻め切ります。またソウブレイズを見て出てくるコライドンは基本的にドラゴン技で攻めてくるので、ダイナにフェアリーテラスを切ってアドを稼ぎます。
vsミライドン
++@1
正直打ち分けができるミライドンには基本勝てませんが、こだわっている場合は上手く択を合わせてグライオンTODなどで詰ませにかかります。
vs黒バドレックス
++@1
黒バドのHPを削ることを最優先に立ち回ります。ダイナが対面突破されてもいいようにソウブレイズも必ず選出します。ラッキーを選出してもよいですが、正直ヘイラッシャの方が安定します。
vs白バドレックス
++@1
ヘイラッシャの守るでトリルターンの管理を行いながら、ダイナを上手く通していきます。ボディプレの通りが良いときはクレベースも選出します。
vsホウオウ
++
そもそもホウオウを選出された記憶がない(選出されてもメテビで倒せる)のに加えて、取り巻きに火力がないケースが多いため、グライオン+ヘイラッシャでなんとかなります。
vsルギア
++
微不利ですが、初手ダイナ対面でルギアが毒テラスを切ってくれることが多かったため、瞑想の起点にされてもヘイラッシャのあくび+じわれで運ゲーに持ち込めます。
vsカイオーガ
++
あまり当たった記憶はありませんが、よく一緒に組まれている連撃ウーラオスの雨スカーフ水流連打に一掃されないよう、削られてよいポケモンとダメなポケモンを考えながら立ち回ります。環境的にカイオーガがもっと多ければ、ラッキーにステロを覚えさせていたと思います。
vsザシアン
++
剣舞ザシアンを安定して止められるポケモンとしてヘイラッシャを選出し、隙を見てこちらのソウブレイズを通します。ダイナに安易にテラスを切ってしまうと巨獣斬が抜群になってしまうため、テラスタルはいつも以上に慎重に扱います。
vsテラパゴス
++
基本的にグライオンで守る+身代わりしているだけで勝てます(テラクラスターのPPが8しかないため)。もし先に瞑想などで展開された場合はヘイラッシャのじわれでなんとかすることもあります。
vsドヒドディンルー
++@1
伝説ではないですが、警戒すべき並びとして挙げておきます。グライオンを選出しないと、先述したノーウェポンディンルーに簡単に負けてしまうためほぼ100%選出します。ダイナは毒菱回収の役割もあるため、テラスタルを切るかどうかの判断は慎重に行います。
【重いポケモン】
①ミライドン
ラッキーを後投げしても結局ボルチェンで対面操作されてしまうため、ラッキーは選出せずに対面的に処理することを目指します。技を打ち分けられると勝つのは厳しいです。
特別重いわけではないですが、出せるポケモンがムゲンダイナ、グライオン、ソウブレイズに限られるので選出の幅は無くなります。サイコノイズ持ちはグライオンでTODできないので、挑発と合わせて裏のソウブレイズの起点にします。
③ドオー
特性てんねんの場合、ダイナで突破するのは不可能なため、グライオンの挑発を使って相手の裏に毒を入れにいきます。
【まとめ】
伝説1体環境は、その伝説を強く使うことが大切なのはもちろんですが、相手の認識と実際の型を如何に乖離させるかが重要な要素になってくると感じました。レート2000をまた達成できるよう、そういった視点を常に持って取り組みたいと思います。
ここまで読んで頂き本当にありがとうございました🙇♂️